先日、ちょっと所用で横浜の方に行くことがあり、お昼御飯に立ち寄った相鉄線「星川」駅前にある中華食堂「伊勢屋」さん。こちらのお店はいわゆる町中華で、中華麺類や餃子、野菜炒めなど、一般的な日本の中華食堂にあるメニューがずらりと並びます。

そんな昔はどこの町にでもあった（今、減っちゃって残念なんだけど）雰囲気の中華食堂なのですが、評判となっているのがカツ丼です。カツ丼なのです。

店主の方の立場になると、このカツ丼、注文して欲しくないメニューなんだと思うんだけど、「え？これをこの値段で出しちゃう？」っていうびっくりの価格設定で、とてもおいしいです。

でもいろんな方が言っていますが、カツ丼作るのにとても時間がかかって、カツ丼を待たれると中華屋さんなのに回転が悪くなってお店の人にはとても困っちゃうメニューで。だけど、またいつか食べに行こう・・・と思ってしまうインパクトでした。（もちろん、カツ丼以外も食べたよ。左の写真は伊勢屋さんの餃子。待ってる間に食します。）

「カツが出るまでに1時間半以上かかりますけど」と強調されるも待つ。

伊勢屋さんの開店時間は11:30なので、開店前に行きたかったのですが、着いたときには12時を回っていて、10名弱のお客さんの列が出来ており・・・。普通の中華屋さんだったら、待っても20分位なんだと思いますが、かなり。待ちましたね。
おそらく中に入るまでに１時間位待ちました。

噂のカツ丼は一人で食べるのは無理なので、シェアする前提で一つ。カツ丼は最後の１皿で、しかも出てくるまで１時間半以上かかると何度も強調されたけど（要するに頼んで欲しくなさそう）、でも、その最後の１つを注文しました。

そして、そのカツ丼が出てくるまで、つまみに頼んだのが野菜炒めと餃子というわけ。
この二つを食べながら、ビール飲んで、頭上のテレビ見ながらカツ丼が出てくるのを待ちました。

じゃじゃん。こちらが話題のカツ丼でっす。

入店してから１時間半くらい。ほんとにそれくらいたって出てきたのがこれ。
カツ丼。値段は９５０円です。

見た感じは普通のカツ丼に思えるでしょうけど、実は普通のカツ丼に比べて厚みがあるのです。

カツ丼を一切れめくってみるとこんな感じです。普通のカツの２倍の厚さはある。

へたすると３倍かも！

これだけ分厚いのに中までちゃーんと火が入っていて肉が軟らかくて美味しい。

お店は厨房が２畳くらいしかない小さなお店で、時間がかかる理由に納得がいきました。

これだけ肉が分厚いと、カツを揚げるだけでかなりの時間が必要です。低温でじっくり調理しないと、内部が生焼けになっちゃう。

おまけに、中華屋さんですから、普通にラーメンとか炒め物とか、通常メニューこなさないといけません。カツ丼に時間をとってたら商売あがったりなんで、カツ丼の注文をとってきた従業員に対し「え－」と不平を言っている店主の声が聞こえてきます。

実は揚げ物を専門にしているお店ではないので、一度に4つ？くらいまでしか作れず、なおかつ揚げるのにかなり時間がかかるので、1時間に4人までとかしか提供できないメニューみたいなのです。だからこれを頼まれちゃうと、お客さんの回転が悪くなっちゃうのね。商売としては成り立たないと。
平日だったらお客さんも忙しいので、普通にラーメンとか頼む人が多いと思うんだけど、休日はお客さんもゆっくり待ちますからね。（いえ、私もその一人だったんですけど。）

周りを見ていると、ラーメンとカツ丼を頼む強者もいましたが、カツ丼だけ頼んで、あとはじーっと1時間くらい本を読みながら待っているお客さんとかいまして、注文のタイミングによってはそうなっちゃうみたいでした。

ちなみに私どもはカツ丼の他に野菜炒め、餃子を頼んで飲みながら待っていたんだけど、中華系メニューはあっという間に出てくるんで待っている時間が結構ありました。待つ方はそのつもりで覚悟しているんで全く問題ないのですが、そして外で待つ人ももちろんそのつもりでいるんだけど、お店の商売としては困るよね。

ちなみに私達が最後のカツ丼だったようで、次のお客さんからは断られていました。
というか、その後も、入ってくるお客さんはみんなカツ丼を頼む。休日はこんな感じみたいです。

誰かのブログで、お店に迷惑だからカツ丼を頼む場合は開店と同時に入った場合のみにしたほうがよいというコメントもあるみたいですが、カウンター、テーブルが全て埋まると全員分のカツ丼を作るのは無理なので、結局、回転は悪くなっちゃう。

この町が地元の友達にきいても、「いつも並んでるから入ったことない」と言わしめるようなお店です。次に行くときは、開店前に並んで、カツ丼食べよかな。（でも一人で食べきるのは無理なので、また複数名で行って、カツ丼＋野菜炒めという組合せになると思うよ。）