粉もの・点心

横浜名物シウマイ。幻の博雅亭や今でも現役の崎陽軒など。

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以前、四万十を旅行したとき、民宿の女将さんが私が神奈川出身と知ると「美味しいシュウマイ、崎陽軒♪」と歌い出し、驚愕したのを今でも覚えている。
横浜の崎陽軒のシウマイと言えば通信販売などをしておらず、基本的に「横浜に来たら買ってください。」というスタンスを貫いているので、まさか高知県の人がそんなCMを知っているとは思わなかったのだ。
明治になって横浜の港が開港すると、西洋人商人についてやってきた中国人が横浜に華人街を作ったのが今の横浜中華街の始まりだと言うが、横浜のシウマイの名店と言われるお店はほとんどが明治時代後半に創業しています。
そして、崎陽軒のように今でも続くお店もあれば、事情があって閉店してしまった名店も。博雅亭のシウマイはもう食べられないらしい。あー、気づいてなかった。

横浜 崎陽軒 シウマイ パッケージ まずはご存じ崎陽軒のシウマイからいきましょう。
私が居住している神奈川県では崎陽軒の支店が駅の構内やデパ地下など至る所にあり、
だから神奈川以外では販売していないことは最近まで知らなかった事実です。
厳密に言うと、東京駅では東海道新幹線に乗る人向けにシウマイ弁当が少しだけあるようですが、
その辺でいつでも買えるので気にしておりませんでした。

横浜 崎陽軒 シウマイ はい。こちらが崎陽軒の定番のシウマイです。昔ながらのシウマイ。15個入りで550円。
6個入り250円の小さめのパックもあるので、電車や飛行機の旅の前におつまみに買うとよい。

またすこし贅沢な素材を使った特製シウマイや真空パックで日持ちがするもの、
さらに季節限定のいろんな具がはいったシウマイなど、バラエティに富んでおります。

ちなみに東京の某有名イベント会場で、スタッフ用の弁当を注文しようとしましたら、
その中に崎陽軒のシウマイ弁当もありました。
ただし、店舗で売っているのとは内容が異なっていた記憶があります。そしてうまかった。
仕事中だったので、写真撮らなかったなぁ。ちょっと後悔。

崎陽軒 工場見学でいただける試食品 こちらは崎陽軒の横浜工場に工場見学に行ったときに見学の最後に出して頂いた試食品。
普通のシウマイが2個と特製シウマイが1個。それに横浜月餅が半分です。
この工場見学で崎陽軒の歴史やら、シウマイに使われている原材料やら、 いろいろと詳しくなりました。
そして工場見学の後にショップでシウマイを買って帰ってしまうと言う・・・。(駅の売店で売っている物と同じですが、製造時間ができたてにちかかったですね。)
ここの工場見学は1回40人しか受けていないのですごく狭き門で予約するのが大変です。電話が繋がらないのが最大のネック。

横浜・伊勢崎町 博雅亭 シウマイ パッケージ こちらは今となってはマボロシになってしまった博雅亭のシウマイのパッケージ。
博雅亭は、明治32年横浜伊勢崎町へ進出した中華料理店。
良質な豚肉と乾貝柱が良くマッチすることに着目し、博雅亭のシウマイ秘伝の製法を確立。
崎陽軒が明治41年ですから、それよりも早く貝柱入りのシウマイを作ったのですね。
横浜シウマイの元祖で伝統の技法を保持している名品。

中華料理店は後継者問題で閉店してしまったのですが、その後、同じ製法でシウマイを作るお店が現れ、 松坂屋横浜店で販売されていたのですが、それもなくなってしまった。
っていうか、松坂屋横浜店がなくなりました。
たしかシウマイは大船の方(うろおぼえです。)の中華料理店で作っていた気がする。
その中華料理店も閉店することになってしまったそうです。だから味を引き継ぐ人がいなかったの。

横浜・伊勢崎町 博雅亭 シウマイ パッケージをあけたところ こちらが博雅亭のシウマイのパッケージをあけたところです。
私は松坂屋ではなくって、京急デパートの催事で販売されていたのを買いました。

横浜・伊勢崎町 博雅亭 シウマイ アップ シウマイをアップにしてみました。大ぶりで1個でも食べ応えがあります。
冷めても美味しいをテーマにした崎陽軒はうまみはたっぷりながらも肉はさっぱりですが、
ここのシウマイは肉がたっぷり入っていて粗挽きの挽肉の味と舌触りをかみしめられます。
肉を食べてるな~というしっかりした食感が印象深いです。

博雅のシウマイ パッケージ 博雅亭はなくなってしまいましたが、博雅亭の味を引き継ぐお店がありました。
その名も「博雅」さんです。神奈川大学の近くにあります。
横浜の博雅亭の味を引き継ぐ姉妹店博雅茶郷を野毛にオープンさせたのが始まりで、
その後、高島屋などの販売を経て現在のスタイルに引き継がれているそう。

博雅のシウマイ これはこのお店のオーソドックスなシウマイで、国産豚肉と玉葱を使った物。
貝柱などを使った謹製シウマイもあります。こちらが博雅亭の味に近いのかも。
肉の存在感がある大きめのシウマイ。現在は工場直販と通信販売で買うことができます。
崎陽軒とも博雅亭ともまた違った味わい。

横浜中華街 海員閣のシウマイ こちらは横浜中華街のメインストリートを少し入ったところにある海員閣のシウマイです。
このお店は未だにコークスをつかって料理を作っている小さなお店で、
値段も安く、美味しいのでいつも行列ができています。
食事時を外していったらたまたま並ばずに入れて、このシウマイを注文しました。
こちらのお店はほんとに肉だんごを食べているようながっつり系のシウマイでした。
形も無骨だけど、「味が美味しいんだからいいでしょ?」ってかんじですかね。

ちなみにこれは崎陽軒の工場見学で伺ったのですが、崎陽軒がシウマイを名物にした理由として、
当時の横浜中華街では食堂の突き出しとしてシウマイが良く出されたのだそうです。
それでシウマイを名物にするのだ!と初代が思いついたとか何とか。

中華料理の中では餃子は様々な形で日本になじみ、日本中にいろんな焼き餃子がありますが、
シウマイはやっぱり横浜ですかねぇ。とその話を聞いた時、改めて思いました。

博雅亭

横浜・伊勢崎町 博雅亭 シウマイ パッケージをあけたところ 横浜伊勢崎町にあったが昭和50年代に後継者問題で閉店。
以後、製法を引き継いだ別の中華料理店が製造した特製餃子が 販売されていたが、そちらもやむなく閉店。
幻の味に。

博雅

博雅のシウマイ パッケージを開けたところ 住所:神奈川県横浜市神奈川区神大寺2-36-6
電話:045-620-2531
営業時間:11:00~17:00 日曜祝祭日休
ホームページ:http://hakuga.net/

工場直営店は横浜市営地下鉄片倉町から徒歩10分、東急東横線東白楽または白楽から18分ほどの場所にあります。
シウマイの他、肉まんや台湾茶なども取り扱ってました。

崎陽軒

住所:横浜市西区高島2丁目13番12号(本店)
電話:045-441-8811(代)
ホームページ:http://www.kiyoken.com/

崎陽軒の本店は横浜駅のすぐそばにあるビルで中華料理店のほか、
ビアホール、イタリアンレストランなども併設されている。
シウマイ弁当やお持ち帰り用のシウマイの詰め合わせを販売する売店は、
横浜駅構内のJR、京急、相鉄などの周辺にあちこちにあるほか、神奈川県内のデパートやショッピングモールにも出店していて、神奈川県民にはもっともなじみのある横浜の味。
ちなみに「横浜に来て食べてもらう。」という経営者のスタンスがあるので通販はやっていないが、真空パックの贈答品であれば、高島屋オンラインストアなどで手に入れることができる。

海員閣

横浜中華街 海員閣 外観 住所:神奈川県横浜市中区山下町147
電話:045-681-2374
営業時間:11:40~15:00、17:00~20:00

今の日本でコークスを使って火をおこし調理をしているこだわりのお店。
小さい店舗だが値段が安くボリュームがありおいしいので食事時は行列を覚悟でどうぞ。
特に人気の牛バラそばは早めに頼まないと売りきれます。

順海閣

住所:横浜市中区山下町147 順海閣 本館
電話:045-681-1324 FAX:045-663-4818
ホームページ:http://www.junkaikaku.co.jp/順海閣ストア 楽天市場店
横浜中華街にある広東料理店。
創業者が崎陽軒の依頼でエビ、貝柱入りの元祖シウマイを生み出したという 元祖シウマイを売りにしています。